【チケット販売開始】WILYWNKA PARK ZEPP TOUR 2022

6/17(金)に発売される3rdアルバム『COUNTER』を引っ提げて、WILYWNKAが東京・大阪・名古屋・福岡・札幌の全国5ヶ所のZEPPにて「WILYWNKA PARK」を開催!

8/9 (火) 名古屋 ZEPP NAGOYA
8/17 (水) 札幌 ZEPP SAPPORO
8/21 (日) 福岡 ZEPP FUKUOKA
8/24 (水) 大阪 ZEPP OSAKA BAYSIDE
8/30 (火) 東京 ZEPP DIVERCITY TOKYO

OPEN 18:00
START 19:00
🧑🏼‍🦱未成年入場可👧🏼

🎫チケット情報

♦︎FC先行(抽選)
本日6/8(水)12:00〜明日6/9(木)23:59まで受付
https://fanicon.net/ticket/1432

♦︎オフィシャル一次先行(抽選)
6/10(金)12:00〜6/21(火)23:59まで受付
https://eplus.jp/wilywnka/

 

[ALBUM]WILYWNKA – COUNTER

デビュー当時からの象徴ともいえる髪型をガラリと変えて新しく生まれ変わったWILYWNKAが、日米豪華プロデューサーを迎え約3年ぶりとなる3rdフルアルバム『COUNTER』を6月17日(金)にリリース!

 

変幻自在。

唯一無二の「快進撃(カウンター)」。

 

 2019年に2ndアルバム『PAUSE』を発表して以降のWILYWNKAは、自身も所属する変態紳士クラブとして「YOKAZE」の大ヒットや初の武道館ワンマン公演などを経験。恐らくWILYWNKA自身のキャリア上、最も激動且つ大きな飛躍を遂げた数年間だったのではないかと思われる。

 そして変態紳士クラブとしてメジャーの最前線で闘い続ける一方、ソロ・ワークも活発にこなしてきたここ数年だった。2020年にはBACHLOGICをメイン・プロデューサーに迎えたEP『EAZY EAZY』を発表。その後、2021年にはCHANCE THE RAPPERの大ヒット曲「NO PROBLEM」などを手掛けたことで知られるBrasstracksとのコラボ楽曲「Our Style」で長期に渡るバイラル・ヒットを飛ばしたかと思えば、2022年1月にはBESやISSUGIを迎えたEP『NOT FOR RADIO』をリリース。そして、満を持して3年振りにリリースされるフル・アルバムが『COUNTER』だ。

 今作の音楽性に耳を傾けると、太いベースラインとドラムが否応無しに首を振らせるブームバップ・ビートや、アタックの強いドラムの上に乾いたハイハットが敷き詰められる現行感強めのビート、そして温もりのある音飾とメロディアスな曲調が心地よいメロウ/チルな楽曲群など、多要素な音楽性だが、WILYWNKAは難なくそれらのビートを乗りこなしていく。どの要素もWILYWNKAがデビュー初期から乗りこなしてきたスタイルだが、先述したBrasstracksやWILYWNKAが憧れてきたNYラッパー集団:DIPSET関連のプロデュースでも知られるARAABMUZIKが制作に関与していたり、BACHLOGIC/JIGG/KMら日本を代表するプロデューサーたちも名を連ねていて、今作のスケールアップ/グレードアップに貢献している(ARAABMUZIKとBrasstracksとの制作の様子はVLOG「WILYWNKA EVERYDAY」にてYouTubeに公開されている)。また、今作のマスタリングは、KANYE WESTやJuice WRLDなどUSヒップホップ界の錚々たる面々を手掛け、『PAUSE』以降のWILYWNKAの作品でもその手腕を発揮してきた日本人エンジニア:Tatsuya Sato(The Mastering Palace NYC)が手掛けている。

 これらサウンド面のメンツとは打って変わって、フィーチャリングには同じく変態紳士クラブのメンバーであるVIGORMANをはじめ、Young Coco、 KID PENSEUR & STICKY BUDS、MFS、BYNGSUNG KIMの大阪勢と、レーベルメイトであるLeon Fanourakisといった身近な仲間たちで固められているところにも注目したい。

 各曲のテーマやリリックに目を向けると、豪奢な振る舞いを見せつけたかと思えば、タフでリアルなストリートの景色も描写する。不遜な態度が曲に現れることもあれば、筋や仁義を通す姿勢がリリックに現れたりもする。どれもWILYWNKAの等身大であり、活動初期からブレていない姿をラップしている。つまり、彼は何も変わっていないし、これからも変わるつもりがない。アルバムを通してそれを主張しているように聴こえる。そして、トレンドに左右され右往左往してしまいがちなヒップホップ・シーンに対し、彼の思うオーセンティックなヒップホップを追求しようとするその姿勢を通してメッセージを投げかけているようでもある。そしてその姿勢こそが、WILYWNKAが現行のヒップホップ・シーンに対して起こすカウンター・アクションそのものと言えるだろう。また、「That’s Me」で「暗闇からフック/Counter Culture」とラップしているように、改めてカウンター・カルチャーとしてのヒップホップを再提示しているようにも受け取ることが出来る。

 たとえ今後、ポップ・フィールドでラッパーとして前代未聞のサクセスを手に入れることになったとしても、彼の根っこはブレないどころか、その根を更に掘り起こすことでより太い姿を顕わにし、更にその根の先端を尖らせていくのだろう。『COUNTER』は2022年現在のWILYWNKAにとっての“所信表明”と言えるし、彼だからこそ意味のある「快進撃(カウンター)」なのだ。

伊藤雄介(音楽ライター/プロデューサー)

 

楽曲情報
アーティスト:WILYWNKA
タイトル:COUNTER
レーベル:1% | ONEPERCENT
2022年6月17日(金) Digital / CD Release
※CDは自社サイトhttp:/the1percent.shopにて同日発売。全国流通は7月6日(水)。
配信URL : https://linkco.re/BT9Svrue
CD購入URL: https://bit.ly/COUNTER_CD

 

トラックリスト:
01 That’s Me (Prod. DJ UPPERCUT) 
02 Company Flow (Prod. ENDRUN) 
03 Listen feat. KID PENSEUR & STICKY BUDS (Prod. DJ UPPERCUT)
04 Osaka Harlem feat. BYUNGSUNG KIM (Prod. hokuto)
05 Yakiniku feat. DJ C2 (Prod. FEZBEATZ)
06 Super Cypher feat. Leon Fanourakis (Prod. KM) 
07 Winner (Prod. ARAABMUZIK)
08 SN.KMI.KER. (Prod. BACHLOGIC) 
09 BADA BING! (Prod. 理貴)
10 No Rivals feat. Young Coco (Prod. ARAABMUZIK) 
11 Keep It Runnin’ feat. MFS (Prod. Taka Perry) 
12 Feeling Like… (Prod. Brasstracks)
13 Chill Out (Prod. GeG) 
14 Today (Prod. JIGG) 
15 Friends feat. VIGORMAN (Prod. Brasstracks) 

All songs mixed by Kohei Nakatake at 1% Studio except M01 & M03 by DJ UPPERCUT, M04 by hokuto, M08 by BACHLOGIC, M13 by Noriaki Watanbe and M14 by JIGG.

All songs mastered by Tatsuya Sato (The Mastering Palace NYC)

2022.5.20(FRI) Leon Fanourakis 『MUSA』配信リリース!客演にはBAD HOPからT-PablowとBenjazzy、WILYWNKA、Elle Teresaらが参加!

楽曲情報
アーティスト:Leon Fanourakis
タイトル:MUSA
レーベル:1% | ONEPERCENT
2022年5月20日(金) Digital Release
配信URL:https://linkco.re/7sUvnqC2
 
トラックリスト
01 INTRO (Prod. YamieZimmer)
02 FOCUS (Prod. Mitch Mula)
03 NO HOOK (Prod. Koshy)
04 ROLLIN’ (Prod. Koshy, ineedmorebux & azbeatz)
05 FLIP (Prod. DVMN NVBEEL)
06 NO LIMIT feat. Benjazzy (Prod. dubby bunny)
07 ONE CHANCE (Prod. DVMN NVBEEL)
08 ROCK SHIT feat. T-Pablow (Prod. Mitch Mula)
09 DRIVE feat. VA$¢0 (Prod. Anonymous)
10 炎 (Prod. FULMETALPARKA$)
11 4am feat. Elle Teresa (Prod. JOE IRON)
12 SAISEI (Prod. illrain)
13 MOUMANTAI (Prod. NOCONOCO)
14 RELAX feat. WILYWNKA (Prod. Yung Xansei & Wesley Singerman)
15 JIYUU KIMAMA (Prod. NOCONOCO)
16 SUNRISE (Prod. U-LEE)

 これまでもNY出身のラッパー:AKTHESAVIOR とのコラボ作をリリースするなど、日本に留まらない交流を作品に反映させてきた Leon。今作もプロデュース陣にはこれまでの彼の諸作でお馴染みの YamieZimmerや NOCONOCO、DJ U-LEE(YENTOWN)などの日本人トラック・メイカーたちはもちろんのこと、USで活動する日本人プロデューサーのYung Xanseiやバージニア出身のFULMETALPARKA$、フロリダ出身でJuice WRLDのプロデュースを手掛けたことでも知られるMitch Mula(2021年に配信されたLeonのシングル「FOCUS」も手掛けている)といったUSのビート・メイカーたちも多数参加。M05「FLIP」も、過去にwifisfuneralやKEY!のプロデュースで知られるフロリダ出身のDVMN NVBEELがプロデュースを手掛けていて、昨年、Leonが渡米した際にセッションして交流を深めた相手だという。
 
 また、『SHISHIMAI』でも豪華な客演陣が目を引いたが、今作でもBAD HOPからT-PablowとBenjazzy、レーベルメイトのWILYWNKA、先日メジャー・デビューを果たしたElle Teresaや旧友のVA$COといった興味深いラインナップの客演陣となっている。
 
 Leon自身のラップに耳を傾けると、『SHISHIMAI』ではメロディを載せたフロウなどにも積極的に挑戦した彼が、今作では更にそういった表現面でのラップ・スキル向上に挑んでいる点に注目すべきだ。彼のお家芸とも言える、ハードに響く808ベースとTRAPビートの上で縦横無尽にサヴェージなライムが放たれるバンガーの数々はもちろんのこと、切ないギター・ループに程よいメロディが彼のフリーな思想が歌われているリリックともハマる「JIYUU KIMAMA」のような楽曲もあり、音楽性/リリック共に彼のアーティストとしてのキャパシティが拡がってきていることに気付かされる。また、自分の主張と共に、リスナーたちに問いかけたりポジティヴなメッセージで激を飛ばしているリリックが多いのも印象的だ。
 
 ギリシャをルーツに持つLeonらしい、ギリシャ神話に登場する女神たちを指す『MUSA』(英語ではミューズと呼ばれる)という言葉をタイトルに掲げた本作。ムーサとは文芸を司る女神たちのこと。このタイトルも踏まえると、今作はラップという“アート”に向き合い続けるLeonの誇りと覚悟が顕わになったアルバム、という解釈が出来るのかもしれない。そして、本作を聴いて筆者の推測に同感してくれるリスナーも多いのではないだろうか?

伊藤雄介(音楽ライター/プロデューサー)